国や基金から受ける年金は、所得税法上の「雑所得」に分類され、課税の対象となります。源泉徴収のしくみは、国と基金で異なります。
基金の年金は、支払いの都度、 所得税として7.6575%相当額を源泉徴収します。
ただし、源泉徴収される税額は税法上の確定額ではありません。
基金の年金は「公的年金等」の扱いとなり、「確定申告」をすることにより還付される場合がありますので必要に応じて「確定申告」を行ってください。
なお、確定申告に必要な「公的年金等の源泉徴収票」は毎年1月中旬にみずほ信託銀行より送付されます。
国からの年金は、年金額が一定額(65歳未満:108万円、65歳以上:158万円)以上の場合に、所得税が源泉徴収されます。
国からの年金については、毎年国から送付される「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を提出することで、源泉徴収時に所得控除を受けることができます。
※国の遺族年金や障害年金は非課税です。
選択一時金および脱退一時金は所得税法上、退職所得として扱われる場合と、一時所得として扱われる場合があります。
- 退職に起因するものは原則「退職所得」と見なされます
- 一定要件を満たす「年金に代える一時金」も退職所得となります
- 退職所得申告書を提出することで、勤続年数に応じた退職所得控除が受けられます
また、事業所から支払われる退職金と合算し、退職所得控除額を超えた場合は課税処理します
なお、退職所得の要件を満たしていても、「退職所得申告書」の添付がないと、一時金の20.42%相当額を所得税として源泉徴収しますのでご注意願います
- 上記以外の一時金については「一時所得」となります
所得区分 |
ケース |
具体例 |
退職所得 |
退職に起因する一時金
退職に準じた事実に起因する一時金 |
資格喪失(退職)により支払われる一時金 役員就任に伴う資格喪失により支払われる一時金 |
退職日以降、受給開始前の年金に代える一時金 |
年金待期期間中の一時金 |
退職日以降、受給開始後、将来の年金の総額に代える一時金 |
年金受給中の一時金(全部選択) |
一時所得 |
退職に起因しない一時金 |
事業所自体が基金から脱退する場合の一時金 |
受給開始後、年金に代える一時金(一部選択) |
年金受給中の一時金(一部選択) |
遺族一時金については、所得税は非課税ですが相続税の課税対象となります。